元はてなの広告営業 mtakanoの日記

はてなビジネス開発本部 営業部 部長の高野です

代理店から媒体に来て二年

昨年このようなエントリーを書きました。
代理店から媒体に来て一年 - mtakanoの日記
早くも2年が過ぎてしまいました。色々ありましたが元気です。
特にこの1年、はてな営業部は元気になりました。


変わったこと

  • 記事広告が売れ筋商材になった
  • 営業部の人数が増えた


  です。

記事広告が売れ筋商材になった

色々な広告主様とご一緒させて頂きました。クオリティの高いものをリリースできていると思います。
PR - はてなブックマークニュース


売れ筋の商品に至るまでは、本当に長い道のりでした。。。
提案を進める中で「このPR表記外してもらえませんか」と言われることがよくありました。その度に「それは出来ません」とお断りをし、失注に至るケースも多くありました。何度も「PR表記外したほうがいいのでは」と迷うくらい、心が折れかけたことがあります。が、結局突っぱねてきました。


今年になり、ステルスマーケティングが嫌われる世の中になりました。あの時、心が折れてなくて本当に良かった。「PR表記」をファーストビューに大きく出しつつも、ユーザーの皆さんが「PRだけど面白くてためになる」と反応してくれる広告事例をたくさん作れたことに誇りを持っています(なぜか「PRと書いてあるのでステマ」と反応されることも、ごくまれにありますがw)。


この広告の姿を「むしろ良いものだ」と受け入れてくれた広告主の皆さん、ネガポジ含め読んでくれた、反応してくれたユーザーの皆さんに御礼を言いたいです。何よりも個人的には「PRを隠すのは正しい姿ではない」と、僕が悩む度に諭してくれた編集の方に、感謝を伝えたいです。ただ直接面と向かって言うことはありませんので宜しくお願い申し上げます。



また、どの記事もかなり取材をして作り込んでいます。


今、世の中でBUZZるコンテンツは、大体次の3種類があります。

  • 1.「単に面白くてBUZZるもの」
  • 2.「単にタイトルで釣っているもの」
  • 3.「面白いくて釣り要素は入りつつも、本質的に良いものだから紹介したくなる、保存したくなる、結果としてBUZZるもの」
  • (あと、4.「気づく人の少ない巧妙なステマ」もあります)


はてなの記事広告は3を目指しています。だからしっかりと取材します。経費や工数もかかりますし、誘導費も必要ですので、少々お値段高めです。広告業界では、どれだけtweetされるか、どれだけLikeされるか、もしくは媒体にただ掲載されただけ、その他単にPVのみが指標になることがあり、そのために「もっと安くていいからリリース文だけ載せてほしい」「そこまで取材しなくていいから、ただネタだけ書いてくれ」と言われることだってあります。


これはステマとは違って、みんなが喜ぶケースならいいか、とも思います。ただ、今の僕らの指針は「ちゃんと取材してその分しっかりした広告コンテンツを作る」です。3.を選ぶと苦労が多いです。大変だし時間もかかるし、紹介できる商品も限られるしで、失注も増えます。でもまずはこの指針に従うことで、多くの人の信頼を得ることから始めたいと思っています。実際、記事の品質に信頼をおいて問い合わせを頂くケースが増えてきています。これもやってきて良かった。


営業部の人数が増えた

一時期、僕を含め営業が実質2人、という時もありました。オフィス内が寒かった。。。
それが少しずつ、新卒が加わり、中途が加わり、今では計8名のチームになりました(兼務含めですが)。


はてなには記事広告以外にも、バナー広告、うごメモ広告など幾つかの広告があります。各自がこれまでの経験を活かして、得意な分野で広告を売ってくれています。


2人では手が回らなかったものをカバーしてもらえますし、ブレストすることで、どんどんと良い企画が出てきます。上で書いたような理由により、はてなの広告は売るのが大変なのですが、それでもみんな売ってきてくれるので、結果事例が増えて、その事例が増えたことによって引き合いが来る、という良いスパイラルが回っています。オフィス内も暖かくなりましたよ!


おかげで、ここしばらくの間は面白い広告コンテンツがリリースされるはずです。どうぞお楽しみに。


次の1年の目標

  • 新しい、売れる広告メニューを作る


  です。


確かに記事広告は売れ筋商品になりました。でも、はてなのサービスやユーザーの力で、また違った広告が作れるはずです。確かにたくさんユーザーにクリックさせる広告を作れば、売りやすい広告ができます。ただそれはユーザー体験とのトレードオフになるケースが多いです。では、ユーザー体験を損なわず、かつ広告主の満足を得られる広告はどうすればいいのか?大きな課題です。他の媒体を例に挙げると、クックパッドはユーザーのことも考えながら、良い広告を出していてすごいなあと思います。そんな風に、はてななりの新しくて売れる広告メニューを作っていきます。



来年の僕はどんなエントリーを書いているのだろう。ここに書いた目標を達成して、さらに次なる目標が立てられるように、頑張っていこう。

今年のWEBマーケティングがどうなるかを考えた

今さらですが、考えてみました。色んな方にお話を聞いたり、ブログを読んだりしてのエントリーですので、僕だけのオリジナルな考えではありません。


今年来るWEBマーケティングを調べてみると、色々なキーワードが出てきます。コンテンツマーケティング、ゲーミフィケーション、またスマホへの移行など、、、
バズワード!結局は顧客の心をどう動かすかでしょう!」と言ってしまえばそれまでです。
でも時代に合わせて生まれる心の動かし方の手段を知るためにも、覚えておいて損はないのかなあと思っています。ソーシャルメディアマーケティングという言葉は早く消えればいいと思っています



中でも特に僕が注目している、今年こうなるであろうことは、インターネット広告の目的がより「CPC」と「人」に分かれていくことです。
綺麗なMECEにはなっていませんが、マーケッター側の目的に分けると、「獲得」と「インサイト」に言い換えられるのでしょうか。
Facebookの広告が、これまでのインターネット広告の論理ではそこまで効率的ではないのにあれだけ売れているのは、マーケッターが直感的に「これはいい!」と思っているからじゃないですかね。



そしてその流れを、GoogleAnalyticsの機能追加が推し進めるのではないかと予測しています。
具体的には、簡易的にでもGoogleAnalyticsにインタレストターゲティングのカテゴリが紐づくのではないかと思っています。
Google Think Insights(Ad Planner)が凄すぎるので使い方まとめ -基本データ編- | misc
この機能がつけば、コンバージョンしたユーザーの性別・年代だけでなく、趣味嗜好が分かります。実際には100%当たっていなくても、統計として表示されれば幾つかのインサイトが出せるでしょう。さらには、ページごとに訪問したユーザーのインサイトが表示されるかも。このページは主婦がよく見にきた、このページはWEBエンジニアがよく見にきた、などと。

こんな風に解析とインサイトが連携することで、こういったユーザーはライフタイムバリューが高い、というところまで考えて、広告予算の最適化と顧客の拡大を図ることができます。


もしそうなったら外部メディアでキャンペーンを実施した際に、誘導数の他に「どんなユーザーがやってきたのか」というデータを求められるかもしれません。
さらにはここで取得されたインサイトを元に、テレビや交通広告などデジタルではない広告においても、より精度の高いターゲティングが出来るかもしれません。
こうしてインターネットのアプローチから、これまで溝があるように感じていたブランディングと獲得の連携、アナログとデジタルの連携が進んでいけばいいなあ、、、と妄想は広がります。
もちろんGoogleが取得しているインサイトは、データ元からネットリテラシーが高めの人が多いはずなので、マスという意味合いでズレたインサイトになるかもしれませんが。


さて、そうなるとGoogleAnalytics以外の解析サービスも、オーディエンスデータと連携しユーザー情報を取りに来るかも知れません。


読み返してみると、「かもしれない」ばっかりだ!今年の予測というよりも、広がるばかりの妄想だ!実際にはどうなるんでしょう。いまだ考え中です。

今年読んだ本のマイベスト10

昨年の途中から、読んだ本は必ずブクログに登録するようになりました。そして、今年の途中からは、必ず感想も残しておくようにしました。
一言でもいい、目次を残すだけでもいい、という風にハードルを低くしたおかげで、感想を残すことも継続できています。

mtakanoの本棚 (mtakano) - ブクログ



読書は趣味なので、内容を忘れてしまってもしょうがないと割り切っているのですが、たまに「この本読んだっけなあ」とさえ考えているひどい有様。でも今年からは、自分がどんな本を読んで、どんなことを思ったのかが分かるようになりました。


年の瀬なので、ブクログの本棚を振り返ってみたら、ちょうど今年読んだ本で星5つが10冊ありました。ですので、この中からマイベスト10を選んでみようと思います。
しかし、今思い返してみると「この本に星5つつけるなら、あの本の方が自分の血肉になったなあ」と思うものもあります。やっぱりノリで「これはいい!」というのと、少しずつ熟成されるものは違いますね。


10.日本的ソーシャルメディアの未来

日本的ソーシャルメディアの未来 (PCポケットカルチャー)

日本的ソーシャルメディアの未来 (PCポケットカルチャー)

すみません、いきなりどんな内容だったか全然思い出せない。。。
濱野さんの言説というのが好きで、星5つにしたんだと思います。
確か、「アメリカは信頼社会で、日本は安心社会」というくだりで、
「だから日本はWEBサービスにコミュニティ的側面が強くなるのか」と納得感があったからじゃないかな。


9.永遠の0

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)


タイに一人旅に行ったとき、ふと手に取った結果、タイに到着するまでずっと読みふけっていました。
太平洋戦争について、今まで自分が考えたことのない側面の話を体験することができました。

永遠の0 (講談社文庫)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


8.13日間で名文を書けるようになる方法

13日間で「名文」を書けるようになる方法

13日間で「名文」を書けるようになる方法


タイトルでよくあるハウトゥー本のように思えるかもしれませんが、
大学での日本語教育による、学生との生のやり取りの中で新たな日本文学を生み出していくという、まぎれもなく高橋源一郎さんの本。


7.日本の殺人

日本の殺人 (ちくま新書)

日本の殺人 (ちくま新書)


ニュースからでは見えてこない、「日本の殺人」とは何か。「なるほど、そうだったのか!」と思う箇所ばかりでした。
日本の殺人 (ちくま新書)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


6.芸術闘争論

芸術闘争論

芸術闘争論


コンテクストの上で語るという芸術。これも、自分の狭かった了見をぶち壊してくれる本でした。
芸術闘争論についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


5.犯罪

犯罪

犯罪


ドイツの弁護士が描いた短編集。どの作品も、とても面白い。しかもバラエティに富んでいて飽きなかった。
このミス海外部門か何かで1位とってたような気がします。
犯罪についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


4.日本語が亡びるとき

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で


この本を読んだ感想をブログに書こうと思ったら、ちょうど3月11日の震災が起き、メモをPC上に残したままでした。
「本格小説」という素晴らしい日本文学へのオマージュを残した水村早苗さんだからこそ書ける、
亡びゆく美しき日本語へのメッセージ。英語公用語の時代に、国語はどうなるのだろうか。


3.フェイスブック 若き天才の野望

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)


初めてGoogleの本を読んだ時と同じ興奮が味わえました。映画「ソーシャルネットワーク」を観て興奮した人にはおススメだと思います。
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


2.ネットバカ

ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること

ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること


この本を読んで「これはオレにとって大事な本だから、感想を残しておかねば!」と思ったのが、
ブクログに感想を書くようにしたきっかけでした。ネットの素晴らしさを語る本は多い一方、ネットのマイナス面をネットを分かっていて語ってくれる本は少ないと思います。
ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていることについてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ


1.ストーリーとしての競争戦略


「ビジネス書の中で、自分がオススメするとしたら?」という質問があった場合、この本を挙げるのではないかと思います。
内容が濃すぎて、とても一言では感想が書けません。読み込んで勉強しなければいけない本だと思っています。
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ




ここで挙げた本の多くが「こんなことを考えたこともなかった!」と、気づきを与えてくれた本でした。
せっかくこんなにいい本に出会えたのだから、もっと自分の血肉にしないと、本に申し訳がないなあと反省をした年の瀬でした。

スーらくを使った忘年会を開催してモテようとする

最近、はてなぐるなびさんのサービス「スーパーらくらく幹事さん」を紹介する記事広告をリリースしました。
営業なんだから紹介したサービスは使うぜ!と使ってみたら本当にスーパーらくらくで便利でした。
せっかく便利だからモテようとしました。


「スーらく」で幹事らくらく? はてな的忘年会を開催してみた - はてなニュース



気がつけばもう年末。ということで先日、友達と忘年会を開きました。
僕が言い出したのでしょうがないのですが、参加メンバーは腐った怠け者どもなので場所探しは僕がやることになりました。めんどくせえ!
めんどくさいので、忘年会2日前になってもまだ場所は予約しておりません。
参加メンバーの愚民どもからは「もうどこも満席です忘年会の予約なんかできないですよ」とプレッシャーをかけられますが、
僕はこの記事でスーらくを知っていたので、「なんとかなるんじゃねーか」と余裕をかましておりました。



※ちなみに「スーらく」は、ひと言でいえば、日時や人数、場所を登録しておくと、
その要望に応えられるお店がメールしてくれるというサービスです。



のんびり構えつつ、このスーらくを試した所、シーズンまっただ中で明後日実施する忘年会にも関わらず、
すぐに「うちではどう?」とお誘いメールが。しかも7店舗きました。もうモテました。
忘年会メンバーには「スペイン料理とネパール料理と寿司はどれがいい?」と
選んでもらった上で店舗を決定するという、見事な手際の良さ。モテ期がきた。



結局スペイン料理の店にしました。予約ができても店がダメなら幹事としては失格です。
未来永劫来世までモテないでしょう。
だがしかし、美味しくてアットホームな良い店でした。すごいだろう。
惜しむらくは、店内や料理の写真をアップして自慢すればよかったのですが、酔っ払っていたのでそんなものはありません!
ですので、ぐるなびに載っていた写真を拝借させて頂きます。


(一番美味かったハンバーグの写真がなぜか小せえ!)


初めてスペイン料理専門店でご飯食べた。
コスパ安くて美味しかったです。



ママさん一人で経営されている小さなお店で、僕らだけの貸切状態になっていました。
場所も、正直ちょっと分かりづらい。
食べログで見ても、みんな高評価をつけているのに星を隠しているので目立ちません。

体が喜ぶ ご馳走 美肌レストラン

食べログ 体が喜ぶ ご馳走 美肌レストラン

言ってしまえば隠れ家的店舗です。
お店側から提案がなければ、正直辿り着くことはなかったでしょう。



さて、普通に便利なサービスだったのですが、なんだか宣伝臭が増してきてしまいました。
でもこのサービスを使ったおかげで、店舗の人と直接やり取りができる、
店舗の中の人の顔が見えるサービスって大事だなあと気づかせてもらいました。
クチコミだけでは、中の人の顔が見えづらかったりするんですよね。


以前、こちらのエントリーが評判になっていました。
大規模懇親会を支える技術〜ドタキャン率と戦う方法〜 - Yamashiro0217の日記



飲み会の開催前に店舗の人と「何人くらい参加予定、でも変動あるかもしれません、予算は一人あたりこれくらい」
などと簡単にでもやり取りできていると、とても心強いです。
「参加人数が読みづらい」「妊婦さんがいるから禁煙の店を探している」「送別会なので、ちょっとしたサプライズやりたい」
「狙っているあの娘がいたら、あらかじめお店の人に協力をお願いして」など、
飲み会って色々な困りごとや要望があったりします。
それを1件1件電話で交渉するのではなく、「こんな事できるお店さん募集」と一斉に声をかけられるので、本当に便利です。




そういうわけで、スペイン料理うまかったですし、いい忘年会になりました。
ただ今回の忘年会メンバーはほぼ男性だったので特にモテませんでした!アディオス!

Facebook経由で代々木のチャンバライベントに参加してきました

先週、チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜というイベントに参加してきました。
"Facebookページ チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜"


チャンバラとはいっても、いい大人になったので木刀でボコボコにし合う、なんて事はしません。
ゴム風船の刀で、腕につけた風船を割る(叩き落す)というのが基本ルール。全然痛くありません。
なので、男女はもちろん、大人から子どもまで参加できる遊びです。
f:id:mtakano:20111106230047j:image:w360


そういわけで、代々木公園に30人くらい、老若男女さまざまな武士が集結しました。
これだけ集まると、チーム戦、全員が敵の勝ち残りサバイバル、
大将の命がとられたら負けというゲームにするなど、様々な遊び方ができます。
戦の場に出れば、女子供は関係ねえ!とか言ってると、女子供に追いかけられたりしますので、相当疲れます。
疲れますが、とても楽しかったです!
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このチャンバライベントの主催者の米田さんの目標は、関ヶ原に500人が集結してチャンバラをすることだそうです。
その時には、モバイル端末も組み合わせて「あそこに大将がいるぞ」みたいに通信しあって戦うことまでやりたいそうです。
昔なつかしのチャンバラが現代なりにリニューアルされた遊びになる、とてもワクワクします。参加したい!


で、そもそもは、大阪を元気にする、という夢が根底にあるとのことでした。
そのために外国から人を集められるイベントとして考えたらしく、
みんなでコスプレをしてチャンバラをする大会なんかも、やっていきたいとのこと。すごく盛り上がりそうです。ぜひ実現して欲しいです。


ちなみに大阪のイベントも、大盛り上がりだったそうです。
チャンバラ合戦-戦 IKUSA-レポ in 大阪城|『涙は心のスイッチ』 ~500万人を泣かせる旅~



ところでこの子どもから大人までの男女がリアルの場に一同に介して遊ぶイベント、どんな風に集客したのか?
それはATNDやTwitterFacebookで行ったそうです。
実際に、僕が今回このイベントに参加したのが、Facebookで知り合いになった方に、
Facebook上のイベントで誘われたことがきっかけでした。
その後、このイベント2日前に開催された異業種交流会で米田さんと知り合いになり、
これも何かの縁だと、参加を決めました。


少し前だったらこういうイベントも集めるのは身の回りの人中心だったと思います。
が、ソーシャルメディアの盛り上がりによって、誰かの友人が集まっていき、
結果としてほぼ知らない間柄で30人くらいは集まるイベントが出来上がりました。


そういえば参加者の方の中には、ぶつかっても痛くない素材で作った
フリスビー風のリングビーという遊び道具を開発して販売している方もいました。
チャンバライベントも、リングビーも、ソーシャルメディアで広がっていきそうなコンテンツだなあと思います。


佐藤尚之さんが「明日の広告」の続編、「明日のコミュニケーション」で「発信元への共感を築くことが大事」と言っているように、
共感を呼びやすいコンテンツなんでしょう。
個人的にはこれらのコンテンツの根底に、みんなが優しく楽しくなれる、「調和」の空気を感じます。
僕はよくある「いいね!」の連鎖は居心地が悪くなることもあるのですが、
今回のイベントには老若男女全てが参加できる「調和」の空気があったことが、心地よく楽しめた理由なのかもしれないです。

まずは社内向けのソーシャルメディアが必要なのでは

仕事柄、企業のマーケッターの方と、「フランクに情報交換しましょう」とお会いすることがあります。はてなで営業をやっているからか、「ソーシャルメディアの活用ってどうなんでしょう」という話題をふられることが多いです。ですが僕は、あくまでもはてなの媒体営業なので、とてもとてもソーシャルメディアコンサルティング的な話は出来ませんごめんなさい。


そうはいっても何とか頑張って、僕から見たソーシャルメディア(というか最近のWEB)の話を喋ったりしているうちに「サイボウズLiveやchatterのような社内向けソーシャルメディアを持つところから始めたほうが良いのでは?」という話になったりします。

社外への情報発信の前の、社内の風通し

「震災が起きて、会社としてどう情報発信して何をすべきか?と悩んでます。ソーシャルメディアで何かが出来るんじゃないですかね?」というお話をよく聞きました。

ただ具体的に、何をすべきかが分からない。
寄付以外に何かが出来るのでは?
企業のメッセージ発信以外に、何か具体策が出来るのでは?

たくさんの社員さんがそう思っていて、実は個別に実行している人もいるし、部署ごとに具体策を実施していたりもするようです。でもその声や行動は、上長、WEBで情報発信をする人にまで届かず、結局会社の外にはまとまったコンテンツとして届いていなかったり。


実は色々実行しているのに、把握出来ていないから情報発信出来ない。きっと震災のことだけではないのでしょう。発信されていないだけで、眠ってしまったたくさんのエピソードがあるんだろうなあ。


それならば、社内にソーシャルメディア環境を作ることで、自由にフラットに意見を出し合い、良い発言には「いいね!」を集めて、これまでは光の当たらなかった声や行動に光を当てていくことから始めた方がいいのではないでしょうか。(もちろん社内政治上手い人間にいいね!が集まったり、上司に晒されたりはあるでしょうけど。パワハラこわい)

社内での情報発信と傾聴

ソーシャルメディアを活用しよう!という風潮は盛り上がっています。でもブログやファンページを持ってエンドユーザーに情報発信するよりも前に、「まずその会社の中での風通しのよい情報発信の場を作るべき」という議論が、もっとなされてもいいと思います。


そして、ソーシャルメディアを使った傾聴ともいいますが、そもそもお客様と向かい合っているたくさんの社員の方々の中に、たくさんの素晴らしいアイデアが眠っているのではないかと思います。その社員から傾聴することの方が、もっと高いリサーチ効果を得ることだってあるのではないでしょうか?

Google+は興味関心で繋がるネットワークになるかも

Google+使ってみました。Googleは情報を整理すると言いながら、Androidマーケットのようなカオスを作りますが、これもとてもカオスな立ち上がりでした(僕の身の回りでは)。

サービスイン当日は誰かを招待することが出来なかったので「ひとりきりで使うソーシャルネットワークさみしい」と無人の空間にコメントをしておりました。。。


ですがその翌日、招待可能になった途端、ほぼはてなの全社員がGoogle+に参加、午前中は仕事にならないくらいGoogle+を使い倒されました。ものすごい速さでストリームが流れていきます。
@や+をつけることでメンション飛ばせたり、シェアが何回も出来たり、コメントすることでずっとageになったり、そういったGoogle+の使い方はストリームを見ながら覚えていきました。この時は凄かった。ビデオチャットしたりみんなでyoutube作ったり。今ではコラ画像が流行っています。ひたすらボケを重ねあうカオスなストリームのようです。


それはそれとして、TwitterFacebookmixiもある中で、このGoogle+をどんな風に使おうかなーと思いながら、なんとなく日々眺めていました。

で、最近気づいたのが、お知らせで表示される「○○さんがあなたをサークルに追加しました」が、大体70%くらいは実際の知り合いしか出てこないようになりました。
ユーザーが自分の関係をサークルにしれくてるので、この関係性をアルゴリズム化すれば、自動的に知り合いネットワーク判別の精度も高まっていくという仕組みなのでしょうか。


利用当初はどんなにGoogle+の機能が優れていても、メールアドレスを起点としたネットワーク形成ではFacebookほど広まらないのでは、と思っていました。ですが、このバイラルの仕組はかなり強力そうです。


さらには自分の作るサークル次第で友達候補が変わってくるので、知らない人とでも興味嗜好に併せた繋がりが作れてしまいます。Facebookが実際の知り合いを元に出来上がっていくソーシャルネットワークであるのに対し、Google+は、実際の知り合いはもちろん、やろうと思えば自分の興味嗜好の範囲でどこまででも繋がっていける、自由度の高いソーシャルネットワークともなりそうです。


いやむしろ興味関心のある人との繋がりを作っていった方が、検索結果に表示される+1がキュレーション的な役割を果たし「友達がオススメする情報」から「この分野で信頼する人がオススメしている情報」へと変化して、さらに便利になっていくのかもしれない。Googleは人と人との関係だけでなく、興味関心ごとまで整理しに来たのか、と思いました。


僕はTwitterは情報収集、Facebookは友達といいね!をつけあって喜び、mixiは趣味のコミュニティの情報を得るツールとして使い分けしていますが、Google+は全てでき得る。各サービスのいいところ取りのサービスのように感じました。


では企業がコラボレーションツールとして使うには?相手がどのサークルで発言しているか分からない、一般共有と限定共有の公開設定の色が似通っているなど、色々な問題があります。
ただ個人が使う限りでは、とても自由度が高く、今後どのように発展していくかはかなりわくわくしています。どれだけ参加するユーザーが増えるか次第ですが、結構盛り上がりそうに思います。