元はてなの広告営業 mtakanoの日記

はてなビジネス開発本部 営業部 部長の高野です

今年読んで面白かった本10冊(2012年)

毎年「今年読んで面白かった本」を10冊選んでブログに書いています。

今年読んで面白かった本10冊 - mtakanoの日記 (2010年)

 

2010年からはブクログを使って読書記録をつけ始めたので、それを参考に振り返っています。去年は偶然星5つをつけた本が10冊あったので、それをベスト10にしてブログを書きました。

mtakanoの本棚 (mtakano) - ブクログ

 

今年もブクログを見返したら、なんと上下巻含む11冊が星5つ、つまりちょうど10種の本が星5つでした。
ただ、読書記録をつけてから、時間が経つにつれてより自分の中に深く染み入ってくるような本、というのが生まれてきます。
今の自分には少し納得がいかず、ちょっとだけ入れ替えて10冊を選んでみました。

 

そして今年は、ベスト10といったランキングなんてとてもつけられない、素晴らしい本ばかりでした。
ですので、今回は時系列に従って書いていきたいと思います。

 

一般意志2.0 

一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

今年一番最初に読んだ本でした。最初にこの本を読むことが出来て、いい一年の始まりだなあと思っていました。
ルソーの一般意志をアップデートして現代に適用する、それが具体的な方法としては国会内で「さりげなく」ニコ動(のようなもの)を放映する、、、という展開がとても面白かったです。

ネットユーザーの拡大と一方でリアルとの断絶、そしてソーシャルメディアの窮屈さ、色々とネットの限界ばかりが見えていたので、この本を読んでまたワクワクできました。

 

一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグルについてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

リトル・ピープルの時代

 

リトル・ピープルの時代

リトル・ピープルの時代

村上春樹や仮面ライダー、ダークナイトなどを題材に、大きな物語が解体していっていることが語られます。

確かに、物語はどんどんメタ化していっている。最近の仮面ライダーが昔のような勧善懲悪ではなく、13人の仮面ライダーが殺し合う、といった話になっているとは全く知らなかったです。

 

リトル・ピープルの時代についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

犬の力

メキシコの麻薬戦争を題材にしたフィクション。ハードコアすぎて辛くなるけど、読み進めるのを止められなかったです。現実はさらにひどいのかもしれないけど。。。

 

メキシコ麻薬戦争 列伝

犬の力 下 (角川文庫)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

 

音楽の科学

音楽の科学---音楽の何に魅せられるのか?

音楽の科学---音楽の何に魅せられるのか?

読んだキッカケは、スゴ本で取り上げられていたからです。

「音楽の科学」はスゴ本: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

僕は自己流でクソベースを弾いていたりしますが、このタイミングでこの本を読んで音楽を体系的に理解できるようになり、さらに音楽が楽しくなりました。

 

音楽の科学---音楽の何に魅せられるのか?についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

良い戦略、悪い戦略

良い戦略、悪い戦略

良い戦略、悪い戦略

戦略とは仮説であり、そこには診断、基本方針、行動が備わっている、という事を教えてくれます。当たり前じゃないかと思うけど、意識的にならなければ、つい目標と取り違えたり、瞬時の判断に従ったりしてしまいます。何度も立ち戻って読み返したい本でした。

 

良い戦略、悪い戦略についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

世界が土曜の夜の夢なら

ヤンキー文化を精神分析の手法から読み解いた本。

世間のマス層を見渡すには、ヤンキー文化を理解しなければいけないと思っています。

サマソニX JAPANを観た時、暴走族の集会のようだったけど、一瞬にして観客みんなで空気を読んでどう行動すればよいか分かったので、ヤンキー文化という文脈は一般化してるよな、とつくづく思います。近くで見ていた外国の方はポカンとしていました。

 

ありのままに東京サマソニのX JAPANの舞台で起こったことを話すぜ! - Togetter 

世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

タイトルから「〇〇の中心で〇〇を叫ぶ」みたいな印象を勝手に受けていたのですが、全くの誤解でした。

「ものすごく」「ありえないほど」というのが子供の大げさな口調を表していて、「チョーうるさくて、スッゲー近い」といったタイトルの方が本当は近いのかもしれないです。絶対売れないけど。

挿絵やデザインによる視覚効果もあって、読書によって映画のように体験できます。とても面白いんですが、心が痛すぎてたまに読み進められなくなってしまいました。

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いについてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

繁栄 --明日を切り拓くための人類10万年史

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)

「世界はどんどん悪化している」という人の声ほどデカイ。だから先のことを考えると暗くなってくるんだけど、この本を読むと「世界はどんどん良くなっている」と思えます。

この本を読んでいる時にちょうど親知らずの痛みに苦しんでいたんですが、昔だったら鎮痛剤も無いし抜歯も簡単にできないから、本当につらかっただろうなあ、とどうでもいいところで身に沁みました。

 

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)についてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップ  ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす

リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす

広告という観点では小さく始めてPDCAサイクルを回していくことは染み付いているのですが、サービスの展開、組織の運営という観点で意識的に考えたことは無かったです。

エンジニアとやり取りすることが多いのだけど、この本を読んだおかげでみんなの考えに少し近づけた気がします。

 

リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだすについてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

MAKERS

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

クリス・アンダーソンは世の中で実際に起きていて、かつ大きな流れになることを一早く紹介してくれる。この本で語られるものづくりの世界がすぐそこにあるというのは、とてもワクワクします。

 

MAKERS―21世紀の産業革命が始まるについてのmtakanoさんのレビュー - ブクログ

 

まだまだ読み足りないし、そして読んだ本さえも自分の血肉になっていない。

ここに書いた本も、あと何回も読んで染み込ませないといけないのでは、と今年も反省しました。来年はどんな本を読もうかなあ。